1.はじめに
久しぶりの更新です

ここ数週間触ってた【チェーンバーン】というデッキについて思うことが多々あったのでここを使って残しておきます。

その前に、このデッキを語る上では欠かせない今の環境について触れておきます。

昨年10月のリリース以降、抜群の安定感と展開力を誇る十二獣が環境のトップに立っていました。
モルモラット1枚からアドを取りながら複数のエクシーズを展開しつつ、ドランシアで相手の展開まで阻害できた上、1月の新パック発売後はカードプールが増えたおかげでより安定感が増し、展開力も増してほとんどのトーナメントプレイヤーが十二獣デッキあるいは十二獣を採用したデッキを使うまでになりました。

そんな十二獣にも弱点はあります。一つ目は基本除去カードに対して無力な点、二つ目は裏のカードに触る手段がない点です
チェーンバーンはそんな十二獣デッキに対抗するためのいわば現代版メタビートなんです。

なのでみなさんが思っているより(?)真っ当なデッキ 遅延するよりはライフを削って勝ちに行くデッキだと思っています。

2.デッキレシピ
そもそも全ての始まりは1月の大嵐杯でエクゾディアさん @EXODIA07 が結果を残したことでした
https://twitter.com/exodia07/status/825342290084319232

以下がそれを元に僕がアレンジしてはっちグランドに持ち込んだデッキです
https://twitter.com/anohito_yp/status/843725742596743169

結果としては1本ミスがあってそれによってマッチを落としていますがそれがなければ決勝トーナメントに残れてたのでプレイヤーに問題があるだけでデッキとしてはポテンシャルを秘めていると思います。実際、同じような構築を持ち込んだきょーかさんはベスト14に残れています。


3.各カードの採用理由、非採用理由

エクゾディアさんの構築の時からあるもの

●絶対王 バックジャック
①の効果と②の効果が噛み合っていて自己完結しています このカードを墓地に置く=6枚目の罠カードを構えてることになるので単純にパワーカードです。 デッキトップに落としたいモンスターを置いて擬似おろかな埋葬としても使えるのでかなり小回りが利きます。3枚あってもいいと思いますが3枚目を使うことがほとんどない点、ダブりがあると弱い点から2枚に抑えています
●メタモルポット
十二獣の裏のカードに触る手段がないという欠点を逆手に取ったいいカードです。相手の攻撃によるリバースだと灰流うららですら発動すら許しません。 個人的に必須カードだと思います
●妖精伝姫ーシラユキ
相手の足止め、打点要員、ランク4の素材として使える万能な彼女ですがこのデッキにおいては裁きの天秤にチェーンしてその威力を倍増させるというこのデッキならではの使い方ができます 少ないとは思いますがミラーでも重要な役割を果たすのでこれも必須カードです
●マスマティシャン
前述のバックジャックまたはシラユキに直接アクセスするカードです。サイド後は超電磁タートルも落とす対象になります。1500という打点も地味に侮れません。 効果は1回使えば十分なので1枚です。 おろかな埋葬も入っています。
●強欲で謙虚な壺、命削りの宝札
説明不要かと思います。特に命削りはこのデッキの切り札といっても過言ではないパワーを持ってます
●仕込みマシンガン、仕込み爆弾、自業自得
バーンカードです メインデッキの段階で一度ライフを削りきらないといけないので最大枚数投入していますがサイド後入れ替える枠でもあります
●おジャマトリオ
バーンカードの火力増強、天秤のパワーアップ、展開の妨害とやれることがかなり多い1枚です。後攻の時弱いことを差し引いても引けないよりは引いた方が絶対いいので3枚投入です。
●威嚇する咆哮、和睦の使者
説明不要。
●裁きの天秤
このデッキの魅力はこのカードにあるといっても過言ではありません。灰流うららのチェックができていないかつ命削りと一緒に持ってる時だけ自分ターンに撃ちますが基本は相手ターンに撃ちます。

エクゾディアさんの構築と自分の構築の違う点

●バージェストマ・マーレラ、光の護封霊剣採用、覇者の一括不採用
バージェストマモンスターはドランシア効果を受けないので意外と素の状態でも場持ちがいいです。餅カエルのパワーが高いのももちろんですがサイド後のぶつかり合う魂を腐りづらくするために入れてます。
覇者の一括は使いづらさが目立って抜きましたが1枚は入れるべきだと思いました。
●積み上げる幸福採用
このデッキの弱点は命削りの宝札とか裁きの天秤に灰流うららを当てられることで、これが決まるとゲームエンドといっても過言ではありません。可能な限り灰流うららの被害を抑えるため、または打ちどころを分散させるために裁きの天秤が弱くなるリスクを負ってでもドローソースを増やす必要がありました。
そこでバージェストマとも相性が良く、特にデメリットもない積み上げる幸福を採用しました。

サイドとエクストラ

サイドデッキ
●AFパーツ
対十二獣先行時と真竜相手で入れます。
ツイツイが見えたなら後攻でも入れます。神智とムーブメントはこちらのターンに割られても最低限機能するので有り
●ジュラゲド ラヴァゴーレム
ジュラゲドは打点兼回復要因、ラヴァゴーレムは除去のために入れましたがどちらも引きませんでした。両方真竜相手入れます。ジュラゲドはET近くなると入れます
●ぶつかり合う魂
真竜に先後関係なく入れます。魔法耐性ついたマスターを確実に葬れるのと、たとえライフの払いあいになるとしてもこのデッキはライフアドバンテージを取りやすいのでいわば全体除去効果付きのプライドの咆哮として撃つことができます。
エクストラは餅カエル以外ほぼ使いません

4.このデッキの今後

マスタールールの変更とモルモラット、ドランシアの規制により十二獣が衰退し、今回の規制ノータッチの真竜が躍進してくることは想像に難くありません。盤面を処理することを完全に諦めているこのデッキにとってマスターPのようにこちらのターンに裏のカードにも触ってくる置物モンスターが流行る環境はかなり厳しいです。もし僕が来期このデッキを使うなら仕込み爆弾や不運の爆弾などの相手に破壊されたとしても一定の仕事をするカードを多用したいと思います。
もし今後十二獣のように小粒モンスターをどんどん横並びにしていくデッキが環境を獲ることがあれば再びこのデッキも陽の目をみることがあるかもしれません。

5.おわりに

そもそも僕が今期チェーンバーンを握った理由は、十二獣ミラーで十二獣カードを持ってるor持ってない、先行展開を返すカードと回答を持ってるor持ってないといった、初期手札の内容と先後手によって勝敗があらかた決まってしまうのが味気ないと思ったからです。
チェーンバーンを遅延しかできない根暗デッキとか、単純作業を繰り返すデッキだと思ってる方は一度ADSでもなんでもいいんで使ってみてください。 使ってみると案外カード同士の細かなシナジーなど考えるところが多くて楽しいと思います。
自分にしてはかなり長い記事になってしまいましたが、読んで下さってありがとうございました。

自分は来期このデッキを使いません。